Masaruさんと、壁一面に飾られたゲストの写真
これまでに数多くのゲストが滞在してきたMasaruさんのおうち。
そのゲスト全員の写真がリビングルームの壁に飾ってあり、Masaruさんはほとんどのゲストのことを覚えています。
「この人たちは新婚旅行でうちに3泊して…」
「この人たちはチアリーディングのグループで、日本での大会に出場するために来て…」
「この子は学校の先生で、好きな男の子が大阪に留学して追いかけてきたんだけど振られちゃって、傷心旅行でうちに泊まって…」
ゲストとの思い出を次々と詳細に語るその記憶力に驚かされるとともに、それぞれのゲストへのあふれる愛情が感じられ、滞在希望者が絶えない理由がうかがえます。
タイ出身の奥様、愛犬のゆりちゃんとゲストを迎えるMasaruさん。自身もタイ語が話せ、タイの文化や習慣もわかるので、6割がタイからのゲストです。
宿名の「Choop Khon Thai House」は、「タイ人大好きハウス」という意味ですが、もちろんどこの国のゲストでもウェルカム!
ロケーション
小田急線
鶴川(つるかわ)駅 <駅番号OH 25>
徒歩9分
途中に階段があるので、チェックインとチェックアウトの際は希望で車での無料送迎あり
小田急線で新宿まで35分
横浜線で新幹線に乗れる新横浜(しんよこはま)駅まで30分
ポメラニアンのゆりちゃんがお出迎え
リピーターが多いのもMasaruさんのおうちの特徴のひとつで、最大で6回リピートのゲストもいるほど。
一度泊まった人が家族と再訪したり、リピーターの口コミを見て来たり、ゲストが「ここなら安心!」と大きな信頼を寄せるホストなのです。
Masaruさん:以前タイから来られたご家族は、「娘が友達から勧められたから」という口コミでうちを選ばれたそうです。
旦那さんがタイの県知事、奥さんが銀行の支配人という方達だったんですが、「日本人の普通の生活が見たかったから、ホームステイでないとダメなんだ」って言ってました。
ゲストルームは二世帯住宅の1階部分に2部屋。
7名まで泊まれるキッチンとリビングルーム付きの広い洋室と、3人まで泊まれる畳の和室があります。同じ1階にゲスト専用のお風呂とトイレもあります。
2階のリビングルームはゲストとホストの共用スペースで、交流の場。Masaruさんは観光から帰ってきたゲストたちとリビングルームでわいわいお喋りを楽しんでいます。
キッチン付きの洋室のゲストルームには、ピアノもあります
明るい日差しが入る和室のゲストルーム
ホストファミリーを始めたきっかけは?
Masaruさん:日本で会社勤めをした後、タイに5年ほどいて事業をしていたんですが、50代半ばで日本に戻ってきました。
年齢的にあまり職もないのでどうしようかなと思っていたら、通っているタイ語学校の校長先生から、知り合いのタイ人が9人グループで来日するからホテルを探してほしいと言われて、ホテルの情報を送ったんです。
そしたら1人1泊5,000円が上限で私が調べたホテルでは高すぎるということで、校長先生がAirbnbを教えてくれんたんです。そこで初めてAirbnbのことを知って、それを見て「これだったら自分でもできるかもしれない」と思い、ホストの登録をしました。
ホストファミリーを始めるのに不安はなかったですか?
Masaruさん:やっぱり最初は、自分の家に見知らぬ人が来るのは多少の不安はあったんですが、やってみて、だめだったらやめちゃおうと思って。
ご家族の反対はなかったですか?
Masaruさん:妻は賛成でしたが、同居していた母は最初は反対でした。でも「私の畳の部屋を貸してあげるから」と言ってくれて、そこから始めました。
お母さまのご理解が得られてよかったですね。
Masaruさん:私が小さいころは自宅で大学生に食事付きの下宿をやってましたので、母自身もわいわいやるのは嫌いじゃなかったんです。泊まる人が日本人から外国人に変わっただけですね。
当時、母はがんの闘病中だったんですが、「若い人と接すると張り合いが出る」と言っていました。
多くのゲストから予約が来る理由はなんでしょ う?
Masaruさん:予約のきっかけは、やっぱり良いレビューが多いことですね。特に中国の方はレビューをよく読まれてて、中国語で良いレビューが1つ載った後に、中国からのゲストが増えました。
おもてなしの特徴は?
Masaruさん:それぞれのゲストに合わせてですね。いろいろ世話を焼いてほしい人にはお付き合いしますし、距離を置きたい人には距離をとって接しています。
近所の地図や小田急線などの交通案内、東京1日観光のモデルコース、小田急東京メトロパスの買い方など、自分で作った案内書をゲストに渡してます。希望に合わせて成田空港の送迎や、東京、鎌倉、富士山などのガイドもしますよ。
お手製の電車案内と、Suica & Pasmoの買い方・使い方案内
Masaruさん:最近は、特にタイ人のゲストさんは日本人よりお金を持ってるんじゃないの?っていう人も多いので、「お金持ってるんだったら、もっといいところに泊まれるでしょ?」って聞くんですけど、「いや、ここは親せきの家に来てるようで楽なんだ、落ち着くんだ」って言ってもらえるんです。
そう言ってもらえるとうれしいですね。
Masaruさん:僕のポリシーは、「お客さんは恋人」だと思って接することです。
好きな人がいて、どうしたら振り向いてくれるかとか、いろいろ考えるじゃないですか。ゲストさんもそれと同じで、それぞれの趣味や、かゆいところに手が届くようなことをしてあげられたら、この宿のファンになってくれると思うんです。
とてもすてきな考え方ですね!
Masaruさん:うちのファンになってくれたリピーターの中で、一番手のかかるタイの女の子がいるんです。チェックアウトの日も朝の5時半のバスに乗るのに、5時の段階でまだのんびりとシャワーを浴びてるんですから(笑)。
でもうちをすごく気に入ってくれて、その後に友達と来て、その次は親せきと来て。その時もまたのんびりとシャワーを浴びてて、羽田空港行きのバスに乗り遅れました。もう電車も終わっていたので、タクシーで空港に行きましたよ。
この前4回目来て、今年の夏に5回目来てくれます。
Masaruさん:お母さんがタイで紹介された新百合ヶ丘の病院でまず診てもらったところ、がんが広がりすぎて治療できないので、秋葉原の病院を紹介されたんです。私がずっと通訳としてついていきました。娘さんは英語が達者で、お医者さんとある程度はコミュニケーションが取れたんですが、細かいニュアンスのところは私がタイ語と日本語の通訳をしました。
秋葉原の病院での治療に一縷(いちる)の望みをかけて行くも、過去の手術歴のためにそこでも手術ができないと言われて。その時、娘さんがバッグからいきなり日本円の札束を何枚も出して、「お金ならいくらでも出すから、お母さんを助けて!」と泣きながら訴えたんです。それでも、やはり手術はできなくて。
結局、手術は諦めて2日後にタイ帰ると決めた時、お母さんが私に「娘は私の治療のために東京観光すらしていない。だから明日1日、娘を観光に連れて行ってくれないか」と頼まれて、娘さんを観光に連れて行きました。それから3か月後にお母さんは亡くなられたそうです。楽しい思い出はたくさんあって、悲しい思い出は少ないんですが、心に残りますね。
悲しいエピソードも、手のかかるゲストとのエピソードも、愛情たっぷりに話してくれたMasaruさん。
「今後はもっとゲストさんと一緒に旅行に行きたい」と話すMasaruさんは、まさにホスティングが天職。
あなたも親せきのおじさんの家に泊まりに来たように落ち着けるホームステイを、ぜひ体験してみてください!
みなさんをお待ちしています!
あなたもホストファミリーとして
おうちで世界と
つながってみませんか?
多くのゲストとの楽しい思い出があるMasaruさんですが、一番心に深く残っているのは悲しいお話。
「末期がんのお母さんに治療を受けさせたい」とタイから来日された娘さんとお母さんとのエピソードです。